展示会などの企業ブースでは、通路やブース内などの壁面に大きなタペストリーが貼ってあるのを見たことがありませんか?
タペストリーは単なるブースを彩るだけの装飾ではなく、その企業がどんな企業なのか、展示会でどのような展示を行っているのかを端的に示す重要な販促物です。
通路を歩く人に訴えかける内容のタペストリーを展示することで、企業ブースへの集客を促すことが可能。
この記事では、タペストリーを貼る目的や発注方法について解説します。
タペストリーと一口に言っても、その種類は千差万別で、展示会ではどのようなサイズ感でどのような内容を盛り込めばいいかが重要です。
素材などの種類やどの程度の料金がかかるかなど、タペストリーを準備するうえで知っておいたほうが良い知識をまるごと紹介します。
これから展示会の準備を行う方や、はじめてタペストリーの発注を行うという方はぜひ参考にしてみてください。
目次
展示会において、タペストリーやポスターなどを企業ブースに貼るのは基本的な装飾です。
一方で、タペストリーを何故貼るのか、どういった目的や役割があるのかを知っていますか?
展示会でのタペストリーを貼る目的・役割は主に以下の2点です。
タペストリーは単なる装飾物ではなく、企業や企業ブースの内容を知らせる重要な販促物です。
タペストリーやポスターなど、人目を引く掲示物の出来具合で、展示会の集客が変わってくるので、ぜひ目的を理解して作成してみてはいかがでしょうか。
目的をそれぞれ詳しく解説していきます。
タペストリーやポスターは、視覚的に訴えかける広告・宣伝媒体であり、その掲示目的は「見る人に内容を強く印象付けること」です。
展示会ではさまざまな企業が集合しており、広いスペースの中に数多くの企業ブースが密集しています。
そんな状況下で、タペストリーからの情報で企業やブースの内容を強く印象付けられるデザインで有る必要があります。
商品の形状や特徴、サービスの内容やイメージなど、一枚のタペストリーの中に来場者の印象に強く残るデザインや情報を印刷するのが重要です。
印象に残らないタペストリーだと、通り過ぎていく来場者たちも足を止めてはくれません。
「いかに展示ブースの内容を見たくなるか」、「興味を持ってもらえる内容か」を意識しましょう。
タペストリーは来場者に強い印象を与えることが重要ですが、それだけではなく掲示内容が明確であることも大切な要素です。
サービスや商品の良さを宣伝したいと考えても、ただ情報を詰め込むだけではひと目で理解はできません。
特に展示会においては、同業他社が集まる場合が多く、似たような商品やサービスを取り扱っている企業が参加している可能性が高いです。
タペストリーは展示会の中で自社のサービスや商品を明確にする目的があります。
どんな内容にすれば通路を往来する来場者の目に一瞬で留まり、商品内容が伝わるのかといったことを考えてデザインすることをオススメします。
デザインは自社で行う場合も、デザイナーに依頼する場合もどちらもあります。
どんな内容を掲示したいのかを明確にし、展示会参加の目的を表現したタペストリーを作成しましょう。
集客力の高いタペストリーを作成するコツを解説します。
ポイントは以下の7点
展示会に人を呼び込むために、タペストリーやポスターの完成度は重要な要素のひとつです。
単なる会社名を記載した掲示物と捉えるのではなく、販促物のひとつとして来場者にアピールするよう意識して制作するようにしましょう。
内容をひとつずつ解説していきます。
来場者に刺さる、思わず足を止めて展示内容を見たくなるようなキャッチコピーを考えましょう。
来場者が展示ブースの前を通り過ぎる時間はほんの数秒足らずです。
その一瞬で、思わず興味を惹かれるような内容を記載することで、集客に繋げます。
ただし、キャッチコピーを考えるのはそう簡単ではないので、コピーライティングの知識が必要です。
会社で制作する場合、広報やマーケティングの担当者と一緒に考えてみましょう。
ただ闇雲に掲示するタペストリーのキャッチコピーや記載内容を考えても、なかなか商談や成約に繋がらないという課題がでてきます。
重要なのは、「見込み客」に刺さる内容を記載することです。
「見込み客」とは、自社の商品やサービスを利用・購入してくれる可能性がある顧客を指します。
自社の見込客がどういった層なのかは、あらかじめ社内でリサーチや分析のうえターゲットを絞るようにしましょう。
タペストリーは、一目で商品やサービスのメリットが分かるよう端的に記載しましょう。
企業名や商品名を大々的に書いただけでは、その商品がどんなモノで、どんな効果があるのかが分かりません。
「展示ブースに来てから説明する」というのでは遅く、まずは展示ブースに来場者を呼び込むことが重要です。
企業や商品名よりも、メリットや効果をうたうのがオススメです。
来場者を展示ブースに誘導するためには、遠くからでもタペストリーの文字が見える必要があります。
書きたい内容がありすぎて、通路から文字が見えないようでは集客はできません。
来場者は通路を歩くので、歩きながらでも見える文字のサイズ・デザイン・色遣いを意識しましょう。
タペストリーを作成する目的がブレないように注意しましょう。
集客のためであれば前述のようなポイントを意識して制作することが重要で、「あれもこれも」と情報過多になり過ぎないように注意が必要です。
また、全体のデザインが気になって情報量が足りないというのも問題。
作成目的が集客であれ企業名の認知であれ、方向性を見失わないように意識しましょう。
タペストリーのデザインを自社ではなくデザイナーなどに発注する場合、デザインの意図はきっちりと共有してください。
「思っていた内容と違う」ということになると、デザインの修正には時間や費用が掛かることもあります。
同じ温度感や意図でデザイン制作できるよう、デザイナーや企業との打ち合わせは細かく行うようにしましょう。
タペストリーのサイズは設置場所に合った大きさを選びましょう。
大きすぎれば貼れない場合もあり、逆に小さすぎると人目を引けず集客効果が見込めません。
あらかじめ展示ブースのレイアウトや、掲示位置をシミュレーションし、適切なサイズ感のタペストリーを制作するようにしてください。
また、設置位置も重要です。
通路の陰に隠れてしまう場所や、1方向からしか見えない場所にタペストリーは適していません。できる限り目立つ位置に設置するようにしましょう。
実際の展示ブースを見てみないと分からないこともあるため、展示会当日に現地で確認して位置を決めてください。
展示会のタペストリーは、大きく分けると以下の2種類あります。
それぞれ掲示位置や記載内容を変えて使い分けるのがオススメです。
ひとつずつ解説します。
壁面用ポスターは、その名の通りポスターサイズ(B2)程度の大きさが一般的で、商品毎にタペストリーを用意する場合もあります。
サイズが比較的小さいのでコストも抑えやすく、複数枚揃えやすいのが特徴です。
紙のポスターでも大丈夫ですが、巻きジワや移動中に折り目がついてしまうリスクもあります。上下にパイプついたタペストリーやシワや折り目が付きにくいというメリットがあります。
もう一点は、背面装飾用のタペストリーで、ブース内の背面を覆う大きなサイズが特徴です。
A0サイズなどインパクトがある大きさが有効で、会社名や商品など強く訴求できるのがメリット。
価格はポスターサイズよりも高めですが、複数枚用意する必要は無いので結果的にはそこまで大きく変わらないことも。
背面だけでなくフォトスポットとして用意するなど、集客効果が高いのでブースの装飾・販促として上手く活用しましょう。
タペストリーは素材が布であることが一般的で、主に以下のような素材があります。
■テトロンポンジ
薄くてコスパに優れたタペストリーの定番素材。
耐久性はあまり高くないので、頻繁に作り変える企業向けです。
■ターポリン
合成樹脂でコーティングされ、屋外での展示にも向いた素材。
耐久性があり、テントや横断幕にも使用されています。
■クロス
軽くて折り目がつきにくい素材。
発色がよくインクジェットプリントも可能です。
■テトロントロピカル
テトロンポンジの2倍近くの厚みがある耐久性に優れた素材。
ターポロンのような屋外よりも屋内向きに向いた素材です。
■トロマット
テトロントロピカルよりもさらに厚手の耐久性に優れた素材です。
発色もよく、鮮明なプリントをしたい場合に向いています。
■スエード
光沢があり、高級感のある素材。
色彩の発色もよく、高級感のあるイメージで作成したい場合にオススメです。
タペストリーはパイプの取り付け方に種類があります。
一般的なのは以下の2点です。
■上下袋加工
印刷面の上部にパイプを通す穴を作成する加工法。
正面からパイプが見えないので、上下いっぱいまでデザインを印刷できるのがメリットです。
■はさみ込み加工
印刷面をパイプにはさみ込む加工法。
上下にパイプが見えますが、パイプが抜けないので持ち運びしやすいというメリットがあります。
タペストリーの取付方法はさまざまですが、以下のような方法が一般的です。
■紐やロープで括る
展示ブースの壁面などに紐やロープで結びつける方法です。
S字フックや金具などを取り付け結ぶ場合や、展示の壁面パネルに穴があれば通せる場合も。
また、タペストリー下部にも紐で重しと結び付ければ、屋外で風に煽られる心配も無くなります。
■金具で止める
金具を付けて、そこに紐を通したり、直接パイプを通して設置します。
設置できるかは展示ブースによるので確認が必要。
■吸盤で付ける
ガラスなどツルツルした面に取り付ける場合、吸盤付のフックなどが利用できます。
耐荷重がやや厳しいので、外れない製品を選びましょう。
■タペストリー用設置器具を使う。
展示ブースのパネル上部に取り付けられる専用の器具や、専用アンカーボルトなどを使用します。
さまざまな製品があるのでブースに応じて使い分けましょう。
タペストリーの価格の目安を記載します。
価格は業者・素材・作成枚数によって大きく異なり、最も一般的な素材であるテトロンポンジの価格なので、参考にしてください。
サイズ | テトロンポンジ1枚当たり |
B2(ポスターサイズ)721×515mm | 1,300円~ |
A0 1,189×841mm | 2,000円~ |
ワイドサイズ 1,800×900mm | 3,000円~ |
デザインを別途発注する場合や、ラフ原稿をデータに起こしてもらう場合など、その他の初期費用がかかることもあります。
また、スエードなど高級感のある素材はこの場合以上の価格になることもりますので、予算と相談しながら作成していきましょう。
展示会タペストリーの一般的な発注の流れは以下の通りです。
納期はデザイン入稿後1~2週間見ておくとよいでしょう。
ロットや繁忙時期などによっても大きく異なりますが、早いところでは入稿翌日に発送してくれる場合もあります。
この記事では、展示会におけるタペストリーの役割や作成のコツなどを解説しました。
タペストリーは展示会来場者を、自社ブースに呼び込むための重要なアイテムです。
せっかくの展示会に多くの集客を行うためにも、ぜひ作成のコツやポイントを押さえ、商品や企業のアピールに繋げてみましょう。
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