展示会やイベントにおいて、展示内容をアピールしブースに足を運んでもらうために、来場者の目を引く工夫は不可欠です。
そうした工夫の一つとして、商品名や企業ロゴを印刷したオリジナルデザインの『テーブルクロス』は非常におすすめのアイテムです。
しかし、一口にテーブルクロスと言っても「フラットタイプ」や「ボックスタイプ」といった仕上がりタイプや、「トロマット」や「ターポリン」といった生地などその種類はさまざまです。
この記事では、展示会で使用するテーブルクロスについて、一般的な寸法や仕上がりタイプ、生地の特徴など詳しく紹介していきます。
最後には、テーブルクロスのおすすめ発注先も紹介していきますので、展示会担当者は是非最後までチェックしてみてくださいね。
目次
はじめに、展示会でテーブルクロスを使うとどういったメリットがあるのでしょうか。
テーブルクロスを使用するメリットとしては、大きく分けて以下の4つがあります。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
展示会における来場者の多くは、「情報収集」のためにそのイベントに参加していると言われています。
さらに、多くの企業が参加するような展示会ではすべてのブースを回ることは困難であり、興味があるブースに絞って回るのは当然です。
少しでも来場者に興味を持ってもらい、商品や会社について印象に残してもらうためにも、ブース作りは特に力を入れたいポイントです。
受付を行ったり商品やチラシを置けるなど、ブースの中でも欠かすことのできない備品といえば長机です。そして、そんな長机にかけるテーブルクロスはサイズとしても効果としても非常に大きい広告アイテムになるのです。
テーブルクロスは、ブース全体の統一感を出す意味でも非常に重要な役割があります。
長机は、そのままでは無機質な会議用の長机ですが、一枚テーブルクロスをかぶせるだけでそれは自社のオリジナル展示台へと早変わり。
壁やタペストリー、チラシなどブース全体で統一感を持たせることができれば、メッセージとしての訴求力も増します。
テーブルクロスは長机を傷や汚れから守るという効果もあります。
展示会において、運搬の大変な長机は会場でレンタルする機会も多いアイテムです。
テーブルクロスをかけて使用することで不注意などによって傷がつくこともなく、クロスの上から直接テープを貼れば机に跡がつく心配もありません。
展示ブースにおいて、カタログやパンフレットの在庫、記念のノベルティ、さらには個人の荷物などを置いておけるスペースがなくて困ったことがある人も多いのではないでしょうか。
ブースの隅にまとめて置いておくのも良いですが、全体の統一感のためにもごちゃごちゃと物が積まれている様子を来場者には見せたくないものです。
そんなストックスペースの確保にも、テーブルクロスは大活躍します。テーブルクロスをかけると、その長机の下は周囲から見えなくなるため自由に物を置くことができます。
ただし、その際は三面を隠すタイプのテーブルクロスを使用する必要がある点には注意が必要です。
よく展示会や説明会などのイベントでレンタルすることができる長机(会議机)のサイズとして、一般的なものは以下の通りです。
一般的な長机のサイズ |
幅1,800mm×高さ700mm×奥行600㎜ |
この一般的な長机のサイズで、1枚で3面を覆う『フラットタイプ』のテーブルクロスを作った場合を考えてみましょう。
まず、テーブルクロスの横の長さは、天板横の1,800mmに高さ700mmの左右分の1,400mmを足して3,200mmとなります。
続いて、テーブルクロスの縦の長さは、天板縦の600mmに高さ700mmを足したものに、背面用の余りとしてさらに100mmを加えて1,400mmとなります。
まとめると、一般的な長机サイズに合わせてフラットタイプのテーブルクロスを作成した場合のサイズは以下となります。
フラットタイプのテーブルクロスサイズ |
3,200mm×1,400mm |
時々、会議机の奥行が400mm~450mmという細身なタイプも存在しています。
基本的には背面用の余り分を多くすることで対応可能ですが、もし天板1,800mm×400㎜にぴったり合わせたテーブルクロスを作成する場合は、以下のサイズとなります。
細身タイプのテーブルクロスのサイズ |
3,200mm×1,200mm |
続いて、展示会でテーブルクロスを使用する場合に知っておくべきいくつかの注意点について説明していきます。
まず注意したいポイントは、当日使用することになる長机のサイズです。
さきほど、一般的な長机のサイズについてはご紹介しましたが、あくまで一般的なサイズであり、会場によってはそれよりも大きい場合や小さい場合もあります。
準備したテーブルクロスのサイズが合わず、長机から足元が丸見えになってしまったり、せっかく印刷したデザインの見え方が汚くなったりしてしまうことも。
長机もテーブルクロスも自社で用意するのであれば問題はありませんが、会場で長机をレンタルする場合や、過去に用意したテーブルクロスを再利用する場合などは、必ずサイズ確認を行うようにしましょう。
展示会などのイベントの後、テーブルクロスを保管しておき、また別のイベントで使用するのはよくあることです。
しかし、いざ別のイベントの際に使用しようとテーブルクロスを広げると、クッキリとシワが入ってしまっていて、困った経験がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
テーブルクロスを保管しても、なるべくシワにならないようにするためのコツとしては、以下のようなものが挙げられます。
使用後のテーブルクロスは畳んで保管しているケースが多いかと思います。
この時、畳み方に気を付けないと、テーブルクロスにシワが入ってしまう大きな要因となります。
テーブルクロスを保管する際は、なるべく大きく畳み、そして折り目が付きにくいようにふわっと畳んでおくことをおすすめします。
展示会で使用するテーブルクロスは、さまざまな素材の中から選んで発注することができます。(選べる素材は印刷所によって違います。)
中でも、ポリエステル製のスエードやトロマットと呼ばれる素材はシワに強いため、再利用を考えている場合におすすめの素材です。
また、綿などの天然素材はシワになりやすいですが、あて布などをしてアイロンをかければシワを取ることができます。
このように、それぞれの素材の特徴をしっかりと認識した上で、テーブルクロスの素材を選びましょう。
展示会が行われる会場によっては、使用する布製品に防炎加工を施すことを義務付けている場合が多くあります。
消防法によって屋内イベントの多くで義務付けられているため、展示会で使用するテーブルクロスについても防炎加工は必須のものと言えます。
もし防炎加工を行っていないものを使用した場合は撤去の対象となってしまうため、必ず事前に確認を行いましょう。
ここでは、展示会などのイベントでよく使用されるテーブルクロスの仕立てタイプとしては、以下の4タイプが挙げられます。
印刷所によって対応している仕立てタイプもそれぞれ違っているため、まずはどのタイプのテーブルクロスを注文するのかを考えておく必要があります。
ここからは、各仕立てタイプの特徴について紹介していきます。
フラットタイプのテーブルクロスは、平面型や一枚型とも呼ばれ、1枚の生地で前面と左右側面をカバーします。
展示会で使用されるテーブルクロスの中では、フラットタイプが最も一般的な仕上がりタイプと言えます。
フラットタイプのテーブルクロスは一枚の生地に印刷を行うため、比較的安価に製作できます。
風呂敷のように畳むことができ、保管も手軽です。
また、長さの調節がある程度できるため、使用する長机のサイズが変わっても対応できるというのもフラットタイプの大きなメリットです。
フラットタイプのテーブルクロスを使用するデメリットは、設置する際にコツがいるという点にあります。
ストッパーを使わずに被せるだけの設置では、シワが寄ってしまったり、時間が経つとずり落ちたりしてしまうことも。
特に長時間使用する場合は、テーブルクロス用のストッパーを使用することをおすすめします。
ボックスタイプのテーブルクロスは長机のサイズに沿って仕立てるタイプで、フラットタイプと同様に前面と左右側面をカバーするものが一般的です。
机の角部分にあたる布をカットし縫い合わせて製作され、袋状になっている点が大きな特徴です。
ボックスタイプの最大のメリットは設置の簡単さにあります。
長机の上にかぶせて垂らすだけで誰でも綺麗に設置が完了し、一度設置してしまえばストッパーなどがなくても展示会開催中にズレる心配もありません。
ボックスタイプのテーブルクロスは最初に決めたサイズに沿った仕立てになっているため、違うテーブルサイズには対応できないというデメリットがあります。
また、構造が袋状になっているため、畳み方にも少し工夫が必要になるという点もボックスタイプの難点と言えます。
前掛けタイプとは、前面と天板部分のみを覆うように設置するテーブルクロスです。
一般的なサイズとしては1,800mm×1,400mmで、これは天板横の1,800mmに、天板縦の600㎜と高さ700mm、そして背面用の100mmを足した1,400mmをかけたものになっています。
長机の上から垂らすだけの前掛けタイプは、設置も片付けも簡単です。
例えば、展示会で長机を複数並べて設置する場合、側面部分のクロスを整える必要があるため長机を並びから外し、テーブルクロスを設置してまた並べなおす必要があります。
しかし、前掛けタイプであれば側面に布がないため、長机を動かすことなく設置することができます。
他にも、プリント生地が少ないことで安価に作成でき、様々なテーブルサイズにも対応しやすいというメリットがあります。
前掛けタイプのテーブルクロスを使う際のデメリットとしては、側面を隠せないという点です。
また、上から被せているだけなので風に弱く、特に軽い生地の場合はめくれてしまいやすいため注意しましょう。
巻き付けタイプのテーブルクロスは、腰巻や台幕仕立てとも呼ばれ、長机の天板を残して側面に巻き付ける形で設置します。
天板部分を覆う必要がない場合に最適な仕立てタイプです。
長机の4側面全てを覆い隠すタイプの場合、一般的なサイズは天板の横1800mmと縦600㎜を足して2倍した長さ4,800mmと高さ700mmをかけたものになります。
また、背面が開いた状態で使用したい場合は、天板の横1800mmに両側面分の1,200mmと、背面用に左右100mmずつ遊びを加えて長さ3,200mmで注文するのがおすすめです。
巻き付けタイプは天板にテーブルクロスの生地がないため、テーブルクロスが汚れにくいというメリットがあります。
長机の上に汚れ物を置く予定がある場合や、卓上で何か作業する場合には特におすすめです。
また、生地も少なく縫製も必要がないため、比較的安く作ることができる点も巻き付けタイプを選ぶ大きなメリットと言えます。
巻き付けタイプのテーブルクロスを利用する場合のデメリットとしては、設置する際にテープやピン、ストッパーなどの道具が必要になってしまう点が挙げられます。
特にレンタルした長机を使用する際は、傷や汚れが付いてしまわないよう、テープやピンでの固定は避けテーブルクロス専用のストッパーを使用しましょう。
テーブルクロスを注文する際、防炎や撥水といった展示会用で役立つさまざまな加工をオプションで付けることができます。
代表的な加工としては
の3つです。
それぞれの特徴について確認していきましょう。
火災などによってテーブルクロスに火が付いた場合でも、燃え広がらず二次災害を防ぐよう難燃性を持たせる加工のことを防炎加工と呼びます。
テーブルクロスが絶対に燃えなくなるという加工ではありませんので、そこは認識を間違わないようにしましょう。
また、上の段でも説明している通り、屋内の展示会ではテーブルクロスの防炎加工が必須となっているケースは少なくありません。
防炎加工がされているかどうかの判断は、日本防災協会の防災ラベル(防災シール)がついているかどうかによって行われることが多いです。
印刷所で防炎加工したものは、基本的にこの防災ラベルが付属していますので無くさないように注意しましょう。
撥水加工は、繊維の表面にコーティングを行い、水分を弾く性質を付加したものです。
展示会の開催が屋外の場合や、食べ物や飲み物を取り扱う展示会で使用する場合に非常におすすめの加工となります。
また、基本的に防炎加工と撥水加工を同時に生地に施すことは難しいのですが、印刷所によっては防炎と撥水の両方付与できるところもあるため、両方の機能が必要な際は加工の可否をチェックしておくことをおすすめします。
防汚加工は、文字通りテーブルクロスに汚れが付着するのを防ぐための加工です。
撥水&防汚加工といった形で撥水とセットになっている場合が多くあり、ジュースやソース、油汚れといった洗濯しても落ちにくい汚れも、生地に染み込むことがなく表面を拭くだけで簡単に落とすことができます。
ここでは、展示会のテーブルクロスで使われる生地の中から、代表的なものを紹介していきます。
ちなみに、生地の性質上、防水などのオプションが付けられない生地もあるため、やりたい加工がある際は生地の選び方にも注意しましょう。
トロマットは、展示会のテーブルクロスとして大定番とも言える生地です。
丈夫で発色も優れているだけでなく、価格もリーズナブル、そして防炎加工や防水加工にも適しています!
また、折ジワも付きにくく保存にも向いているため、生地に迷った時にはトロマットを選んでおけば間違いありません。
スエードもトロマットと同じく化学繊維を使用した生地で、トロマットよりさらに精密なプリントを行うことができる点に特徴があります。
フルカラーで印刷を綺麗に出したい場合にはスエード生地を使用するのがおすすめです。
屋外でのイベントにおすすめなのが、ターポリン製のテーブルクロスです。
ビニール素材なので濡れても汚れてもサッとひと拭きするだけでお手入れが簡単!
また、ターポリンは色褪せにも強く、耐久性に優れているため、長期間常設したい場合に最適です。
防炎素材のターポリンを使用すれば、屋内でのイベントで使用することもできます。
ただし、ターポリンは重くて厚く、折り畳みにも不向きである点などはデメリットと言えます。
ロゴなどの印刷なしで製作する場合や大ロットで探している場合は、綿を使用したテーブルクロスがおすすめです。
安価で扱いやすく、防炎加工も可能で、さらに生地の色展開も多いため、大規模な展示会で長机を覆うだけのテーブルクロスを大量に必要とする際には綿を使うのが定番になっています。
ここからは、展示会用にオリジナルテーブルクロスを注文する場合の流れについて説明していきます。
主な流れとしては以下の6STEPです。
まずは、展示会でテーブルクロスを設置する予定である長机のサイズを採寸しましょう。(一般的な会議机のサイズは幅1,800mm×高さ700mm×奥行600㎜)
次に、テーブルクロスに使用する生地を決めます。
初めて製作する場合は、生地の特徴を掴むためにも、印刷所から生地サンプルを取り寄せて確認することをおすすめします。
フラットタイプ・ボックスタイプなど、テーブルクロスの仕立てタイプを決めましょう。
テーブルクロスに防炎や防水などの加工を施すかどうかを決めます。
上で説明した通り、防炎加工は必須となっている展示会も多いため、展示会会場に必ず確認しておきましょう。
ここまでSTEP1~4の選択で、テーブルクロスの仕様と本体価格がほぼ確定します。
続いて、テーブルクロスのデザインを作成していきましょう。
自社で作成する場合は、印刷所のホームページなどからダウンロードできるテンプレートを利用すると便利です。
デザインデータを自社で用意できない場合は、デザインを印刷所に依頼しましょう。
テーブルクロスのデザインデータを入稿します。
入稿してから納品されるまでの日数は印刷所によってさまざまなため、展示会に間に合うよう納品日については事前にしっかり確認を行っておきましょう。
ここからは、展示会やイベントで使用するテーブルクロスを作成する際に、おすすめの印刷会社について紹介していきます。
テーブルクロスを製作できる印刷所は数多くありますが、対応している仕立てタイプや生地、加工オプションなどはさまざまです。
今回は、中でもおすすめの印刷会社を3社紹介していきます。
『テーブルクロスのベストプライス』では、展示会で使用するようなテーブルクロスに特化したホームページ作りになっていることもあり、初めてテーブルクロスを作成する人にもおすすめの印刷会社です。
展示会で必要となる、タペストリーやパネル、来場者へのノベルティなどもまとめて発注することができるのも嬉しいポイント。
多様な生地を取り扱っており、防炎と撥水を同時に加工できるテトロントロマット生地も取り扱っているため、両性能のテーブルクロスを必要としている場合は是非チェックしておくことをおすすめします。
店舗名 | テーブルクロスのベストプライス |
URL | https://www.table-cloth.biz/ |
取り扱い生地 | 化学繊維素材(テトロントロマット、バイオマストロマット、スエード、サテンなど)、ビニール素材(2類ターポリン)、綿素材(天竺木綿、カツラギ綿、オックス綿など) |
仕立てタイプ |
|
可能な加工 |
|
納期目安 | デザイン確定後、1週間から10日後に発送 |
料金 | 要見積もり(見積もり無料) |
『サインモール』では、オリジナルテーブルクロスをはじめ、椅子カバーなど展示会で必要なオリジナルデザインのアイテムを製作できます。
テーブルクロスで選べる生地はトロマットのみですが、1枚8,200円(税抜)から製作可能というその手軽さは大きなメリットと言えます。
また、ホームページではさまざまなデザインフォーマットが配布されており、簡単にオリジナルデザインを作成できます。
店舗名 | サインモール |
URL | https://www.signmall.jp/page/original-table-cloth/ |
取り扱い生地 | トロマット |
仕立てタイプ |
|
可能な加工 | 防炎加工 |
納期目安 | 通常5営業日後出荷 |
料金 |
|
『旗・幕ドットコム』では、テーブルクロスに適した5種の生地と、2種の仕立てタイプをラインナップしており、原稿制作費無料・修正費無料でリーズナブルにオリジナルテーブルクロスを製作することができます。
3000種類以上ものデザインから文字やレイアウトなど自由に変更可能で、誰でも簡単に好みのデザインを作成できる点も『旗・幕ドットコム』の大きな特徴のひとつです。
また、特急便を使えば最短3営業日での納品が可能なため、急ぎの納期でも安心です。
店舗名 | 旗・幕ドットコム |
URL | https://www.hata-maku.com/product/tablecloth_hira/ |
取り扱い生地 | テトロンポンジ、スエード、トロマット、バンテン、ターポリン |
仕立てタイプ |
|
可能な加工 | 防炎加工 |
納期目安 | 原稿決定後、特急便:3営業日/通常便:6営業日 |
料金 | 要見積もり(ホームページよりシミュレーション可能) |
今回は、展示会で使用するテーブルクロスについて、一般的な寸法や仕上がりタイプ、生地の特徴など詳しく紹介してきました。
テーブルクロスは単に長机を覆うための布ではなく、展示会ブース全体の統一感を演出し、来場者にPRするための大きな広告としての働きもある重要なアイテムです。
これからテーブルクロスを製作しようと考えている人は、是非この記事のおすすめ発注先もチェックしてみてくださいね。
応募の受付代行、
人材派遣(イベントコンパニオン、ディレクター)等
まずは気軽にご相談・ご質問等お問い合わせください。