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展示会向けの看板デザイン・製作のポイントを解説
2022.12.23
カテゴリ:コラム

展示会向けの看板デザイン・製作のポイントを解説

展示会においての集客力に関わってくる大事なもののひとつが、看板の設置になります。

展示会の来場者は、短い時間の中で会場内を回ります。その中で、自社ブースに立ち寄ってもらうためには、瞬時に何を取り扱っているのかを理解してもらうことが重要です。

 

意図が伝わらない、わかりづらいブースには入りにくいものです。その結果来場者は足を止めにくくなり、展示会やイベントに出展した意味がなくなってしまうでしょう。

自社商品の特性をはっきり伝える看板やポスター、ディスプレイなどを活用して、見る人を惹きつける工夫が必要となります。

今回の記事では、展示会での看板の役割に焦点を当て、効果的に集客アップへとつなげられるポイントを解説します。特に、初めての出展を考えている担当者の方は参考にしてみてください。

 

看板は瞬時に興味を持ってもらえるデザインにする

展示会では、会場内の位置によってブースの形が変わるため、来場者の流れに合わせた目を引く看板の設置が重要となります。

企業名のみで集客できるのは全国的な有名企業だけで、それ以外はほぼ不可能です。簡潔でわかりやすい看板でなければ来場者に立ち寄ってもらうのは難しくなるでしょう。

 

取り扱っている商品名やメリット部分など、いかに来場者の関心を引く看板を設置できるかが重要なポイントとなります。

あちこちに視線を向けつつ会場を移動している来場者の、ニーズに刺さるようなデザインや文章を考えたいですね。

 

来場者が求めるものを理解する

展示会は、大規模なものになると来場者が万単位となります。それだけ、多くの見込み顧客を獲得できるチャンスがあるわけですが、ただ出展すればそれが叶うわけではありません。

来場者が求めているものは「新たな情報」であり、それを得るために効率よく多くのブースを回りたいのです。そんな状況の中で興味を持ってもらうためには、瞬時に関心を引くものを展示する必要があるのです。

 

来場者をブースに呼び込むには、声掛けやノベルティの配布などの方法もあります。ブースデザインや看板などのデザインを工夫することにより、集客がしやすくなります。

ただし、注意したいのは、自社の最新商品が必ずしも来場者の興味や関心を引くものとは限らない、ということです。

 

来場者がどのように展示場内を回るかを考える

展示会では、出入り口付近の展示ブースは多くの来場者の目に留まりやすく、遠い展示ブースは目に留まりにくくなります。遠くから見ても目立つデザイン・色を利用したり、大きな文字の看板を使用すると良いでしょう。赤や黄色などの暖色系は、目立ちやすい色とされているためおすすめです。

 

さらに、来場者が展示場内をどう回るかについても考えてみます。

消費者行動心理では、「左回りの法則」と呼ばれるものがあります。人が自然に動く経路は左回りになるという法則です。

この法則を当てはめて、来場者が展示会場を左回りで移動した場合、自社の展示ブースへ来るのはいつになるのかを予想します。はじめの方に来るようなら、立ち寄ってもらうために色や文字の大きさで目立たせるのが重要ですね。

 

また、最後の方だとしたら、来場者は既に他社の商品やサービスの情報を得た状態のため、他社とは違ったアプローチが必要になります。

その他、ブースの外観だけではなく内観の導線も意識すると良いでしょう。

来場者が閲覧するために十分なスペースがあるか、来場者同士がブース内ですれ違うのに余裕があるかなどを考慮します。

ブース内が小さい場合は、商談席ではなくハイテーブルを設置して商談の場所を確保するなど、工夫が必要になってきます。

 

簡潔でわかりやすいものにする

数多くの出展ブースを見て回る来場者は、自社ブースの前をほんの数秒で通り過ぎていきます。さらに、一点を集中して見ているわけではなく、あちこちのブースに目が行っている状態でしょう。

つまり、自社ブースをじっくり見てもらえる時間というのは、ほぼないといっても過言ではありません。そのわずかな視線を自社ブースへ向けてもらうため、情報は簡潔でわかりやすいものにする必要があります。

キャッチコピーが長すぎたり、内容を詰め込みすぎたりしているブースも見かけますが、来場者は思っているほど読んではくれません。

 

来場者が求めている情報が瞬時でわかるように、商品の特徴やメリットなどを簡潔に伝えます

一目で理解できないブースには、人が集まりませんのでシンプルにするのがポイントです。何がすごいのか、他社との違いなどの自社の強みをアピールしましょう。

 

統一感を出すことでブランドイメージを明確にできる

自社のブランドイメージカラーがあれば、それを全面に押し出しましょう。色使いがバラバラだったり、パネルのフォントに統一感がなかったりすると、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。

対して、色数を抑えてフォントの種類を統一すると、まとまった印象になります。

とはいえ、数十社から数百社が参加する展示会では、他社に埋もれない展示ブースを制作しなければ、来場者は立ち寄ってくれません。

自社のブランドイメージカラーの他にも、違和感のない範囲で他社とは違う目立つ色を取り入れる方法もあります。他にも、ターゲットとなる来場者のイメージやコンセプトに合わせたものにするのも良いでしょう。

 

例えば、環境やエコがテーマとなっている展示会では、緑を使うブースが多いことが予想されます。

そこで、緑の補色である赤をメインカラーにしたブースデザインをすることで、他社との差別化を図ることが可能です。

 

照明の当て方を工夫する

看板や製品への、照明の位置も忘れずに検討しましょう。照明の当たり方一つで、展示物や看板などの見え方が一気に変わります。

照明が製品や看板にしっかり当たっていないと違和感を与え、ブース自体が暗い印象になってしまいます。照明が当たっていると来場者の視線も向かいやすくなり、見栄えも良くなります。

 

また、来場者の視線に対して、照明が逆光になってしまうと暗く見えてしまいます。この場合は、両方から照明を当てることで解決できます。

広い展示会場で、遠くを歩いている来場者にも自社のブースを見つけてもらうには、目立つように看板を明るく照らすのは必須といえるでしょう。

ふと上を見た時に目に入るように看板を照らしておくと、認知してもらうことにつながり、自社ブースに立ち寄ってもらえるかもしれません。

 

業種別における看板製作のポイント

ここでは、業種別での看板製作のポイントをまとめました。

展示会といっても業種が違えばアプローチ方法も変わってきます。効果的に集客できるブースや看板の製作例をあげていきましょう。

 

IT・ソフトウェア系

IT・ソフトウェア系のジャンルでは、「看板に社名や製品のロゴだけを載せたい」という会社が多い傾向にあります。しかし、企業名で勝負しようとすると、よほどの大手企業でなければ社名や製品名だけで集客できるのは難しいといえます。

したがって、製品やサービスの具体的な内容や、対象の業種、機能などを明記するのが効果的です。ブースの格好良さを求めるのではなく、来場者に見つけてもらうことを念頭に看板デザインを考えましょう。

 

機械・装置系

専門性の高い機械・装置系のジャンルでは、来場者に一目で理解してもらうのが難しい製品を取り扱うことが多いです。来場者が展示製品の内容を知っている前提でブース装飾を進めてしまうと、思っているような集客ができずに失敗してしまうかもしれません。

出展製品やサービスはもちろん、用途や機能を具体的に看板に明記し、遠くからでも見つけてもらうことで訴求力が高くなります。

 

教育・出版系

教育・出版系のジャンルでは、どんなサービスを展示しているのか、具体的な導入事例などを明記することが重要となります。特に導入事例は、「これだけの施設が導入しているなら安心だ」と思わせることができれば、商談のハードルが下がるでしょう。

また、看板に金額や利益を具体的に示すのも有効です。あまり金額などの数字を出したがらない出展社も多いですが、はじめから具体的な金額を提示することで、来場者に安心感を与えることができます。

 

AIDMAの法則をベースに即効性のある看板作りを

展示会やイベントで高い集客効果を生み出したい場合は、「AIDMA(アイドマ)の法則」を活用してみると良いでしょう。

AIDMAの法則とは、以下の頭文字を取った「消費行動」の仮説となります。

 

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

 

簡単に説明すると、人が商品やサービスを知ってから、それを買うという行動に至るまでのプロセスをなぞったものとなります。

 

Attention(注意を引き、知ってもらう)

自社を知らない来場者に「知ってもらう」という、肝心な入り口の部分となります。どんなに良い商品やサービスを用意していても、知らなければ存在しないのと同じです。大事なのは自社を「発見してもらう」ことです。

看板設置の際には、来場者の注意を引くように心がけてみましょう。

 

Interest(商品やサービスに関心を持ってもらう)

自社を知ってもらえたら、次は商品やサービスに興味・関心を持ってもらいましょう。目線より少し上の高さに看板を設置すると、視界に入りブースに近づいてもらえるきっかけとなります。

「悩みを解決したい」「欲求を満たしたい」といったメッセージを発信しましょう。

 

Desire(商品やサービスを買いたいと思ってもらう)

興味・関心を持ってもらえたら、次は「欲しい」と思わせなければなりません。ただし、商品やサービスに『買う価値がある』と納得しないと、購入までには至らないでしょう。

この商品やサービスを購入すると、どんなメリットがあるのかなど、顧客が納得できる材料を提示します。

 

Memory(顧客に覚えてもらう

来場者側にも購入のタイミングがあります。なかなかその場で即決してもらえるといった場面は少ないのではないでしょうか。

しかし、次の営業につなげられるような「覚えてもらう」工夫は重要です。パンフレットやカタログを手渡したりして、「記憶」となる部分に組み込むようにしましょう。

 

Action(商品やサービスを購入してもらう)

上記の事柄を経て、最終的に商品やサービスの購入へ至ることが「Action」部分です。

ただし、人の心は単純ではありませんから、この流れより複雑でありうまくいくとも限りません。そもそもAIDMAの法則が当てはまらないケースもあるでしょう。

そこは柔軟な対応が求められますが、基本的な消費行動の流れとしては、AIDMAの法則を参考にしてください。

 

展示会やイベント向けの看板の種類

展示会で使用する看板ですが、業種によって効果的な訴求方法が異なる上、色々な種類があって迷うという方も多いのではないでしょうか。

特に初めて展示会に参加する企業の担当者の中には、どのような看板にしたらいいのかわからないという方もいるかもしれませんね。

ここからは、展示会で使用される看板の種類や依頼方法、制作手順などを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

立て看板

立て看板は展示会向けの看板の中でも人気があり、会場の入り口に設置したり案内用に活用できたりと、汎用性が高いのが特徴です。

中でも「A型看板」は設置場所の融通が利き、視認性も高いため多くの方の目にとまりやすい利点があります。重りがついたものは自立が可能で安定しており、屋外でもよく利用されます。折りたたみ式のものもあり、軽量で運搬も楽に行えるため人気です。

他には、柱や壁面、サクなどに固定して使用する平型の看板があります。厚みがなく省スペースで設置でき、地面と垂直に立てられることから視認性に優れています。

 

吊り看板

吊り看板とは、天井や専用の支持具から吊り下げて使用する看板です。展示会向けの看板の中でも、抜群の視認性を誇ります。

人の目が集まりやすい、イベント会場の壇上や中央などに設置されるケースが多い看板です。縦空間を効率よく使えるため、来場者の導線を妨げることなく、会場のどの位置からも目に入ります。

圧倒的な視認性の高さから、展示会テーマの主旨の掲示や展示会名・スポンサー名のアピールなど、さまざまな用途があります。

 

バナースタンド

バナースタンドは、簡易的な看板の役割を持つ、自立式の旗や幕を指します。短時間で簡単に組み立てられ、コンパクトに収納して持ち運ぶことが可能です。

軽量で設置・回収が楽に行えるため、展示会やイベント会場をはじめ、商業施設や店頭などのさまざまな場所で幅広く設置されています。

コスト面でも優れており、3,000円程度で作製が可能です。スペースも最低限で済むため、限られた広さの展示会場では重宝されるでしょう。

 

バックパネル

バックパネル(バックボード)は、展示会のブース装飾の他、よく見られるのは記者会見などの背景です。講演などを行う人の後方に設置され、市松模様の中に企業ロゴや商品名などが記載されている、という説明で想像はつくのではないでしょうか。

必然的に目に入りやすい場所であることから視認性が高く、高い宣伝効果を得られます。

アルミの骨組みが蛇腹状に開き、簡単に組み立てることができますし持ち運びも可能です。

 

LEDパネル

LEDパネルは、ポスターフレームにLEDライトをつけた看板です。LEDライトパネル・LEDバックライトパネル・内照式看板などと呼ばれることもあります。

セットしたポスターやフィルムに背面から光を当て、全面を均一に明るく掲示することが可能です。明るく鮮明なため、視認性の向上や集客効果が期待できます。

設置方法は、フィルムをセットして専用アダプターをコンセントにつなぐだけ。フィルムの交換にも工具などは使用しないため、誰でも簡単に取り扱うことができるのが利点です。

 

コストが抑えられ危険性の少ない発泡スチロール造形を活かす

展示会において、目を引く装飾物の製作は欠かせないものの一つです。しかし、開催期間が短いイベントや展示会では大きなコストをかけることは難しいのが実情ではないでしょうか。

そこで、発泡スチロールの造形なら、一時的にしか使用しない展示会などでの立体看板やブース装飾に最適です。軽くて扱いやすく、万が一落下しても安全性を確保できるのが利点です。

 

発泡スチロール造形のメリット

発泡スチロール造形のメリットは、なんといってもその軽さです。持ち運びが容易なため、ブースへの設置や撤去が非常に楽です。

また、落下しても危険性が少なく安心な点も大きいでしょう。

他の素材よりも、形状や質感、色使いなどさまざまな表現が可能です。文字を作る際も大きさや厚みの自由度が高く、展示ブースへも両面テープで簡単につけられます。

 

展示会やイベント用の看板作成を依頼するには

展示会用の看板を作成する際、どの製作会社に頼むかが重要になってきます。自力で探しても良いですし、同業から紹介してもらっても良いでしょう。

看板を取り替えただけで集客がアップするケースもあるため、会社選びは重要なポイントとなります。コストをかけて製作するのですから、効果の高い看板を作ってもらいたいと思うのは当然でしょう。

しかし、一口に製作会社といっても、看板の種類や素材、設置する場所で得意不得意があります。特に展示会場では高所に看板を設置してもらうケースが多いため、高所作業の実績があるのかどうか確認しておくことが重要です。

 

デザインにこだわりがある場合は、広告代理店を通すのがおすすめです。デザインだけではなく、広告全般について相談できる場合もあります。一方で、既にデザインが決まっている場合は、看板製作会社に依頼すると費用を抑えられる可能性があります。

必ず事前に見積もりを取り、費用の確認をしてください。特にデザイン費が絡んでくると、費用に幅が出るため予測がつきにくく、思ったよりも高くついてしまうケースがあります。

他にも、それぞれの会社には特色があるため、実績ももちろんですが、理想としている看板を製作できる会社なのかどうかを確認しておくのをおすすめします。

 

展示会ブースの設営会社

看板だけではなく、ブース全体の装飾・設営などをトータルで請け負ってくれる会社です。

ブースの設営自体も外部に依頼する場合は、まとめて1つの業者に依頼することで、料金を安く抑えられる傾向があります。さらに、展示会においての集客ポイントを網羅しているため、来場者の動線を考えたブースデザインや、看板の設置位置などもアドバイスしてもらえるでしょう。

 

印刷会社

看板の作成も取り扱っている印刷会社の場合は、看板製作を依頼することもできます。保有する印刷機の種類によって、得意とする看板が異なる場合もあるため、依頼をする前に確認をしておくことをおすすめします。

 

看板製作の専門会社

看板製作を専門に請け負う会社です。「店舗装飾販促用品」という名称の場合もあります。

看板作りに関してのノウハウが豊富であり、対応できる看板のバリエーションが多彩です。こだわった形やデザインにしたい場合や、イベントに合わせた看板を作成したい場合に適しています。

 

看板の制作手順

次に、看板を製作するときの手順について説明します。ある程度イメージが固まっていて、デザインもできているのであれば直接看板製作会社へ依頼するのが良いでしょう。

これからデザインなどを決めていく場合は、製作会社のデザイナーと相談する形となります。必ず複数の会社から見積もりを取り、検討することをおすすめします。

看板のデザインが展示会での集客や売上に大きく関わってくるため、製作会社選びは慎重に行いましょう。

 

看板製作会社を探して依頼をする

インターネットからの検索や、同業からの紹介などで制作会社選びをします。営業年数や施工事例などの実績を確認することで、その会社が得意とする製作品目がわかります。

他にも、在籍しているスタッフの保有資格や、施工に必要な重機の取り扱いが可能かどうかも参考になります。コストを抑えたいのであれば、複数の会社から見積もりを取り、比較してみるのが良いでしょう。

 

デザイナーと打ち合わせをする

製作会社が決まったら、デザイナーとどのような看板を作っていくか打ち合わせをします。展示会のテーマや、どんな自社商品をアピールしたいかなど、コンセプトやイメージをしっかりと伝えていきましょう。

看板デザインの草案が決まっているのであれば、イラストや電子データをあらかじめデザイナーに提供しておくと、スムーズに打ち合わせが進みます。

また、自社側でデザイナーに依頼して完成させたデータがあれば、デザイン分のコストを抑えられる可能性もあります。そこから、イベントに適するように修正や変更を加え、完成稿ができあがります。

 

看板の作成

完成したデザインをもとに、看板用のパネルやバナーへの印刷、切り文字のカッティングシートの貼り付けなどを行います。必要であれば防水加工などを施し、完成させます。

特殊なものでなければ、発注から完成までおよそ2週間程度が目安となります。大型の吊り看板など、設置に工事が必要であれば、ここから更に設置施工を行います。

 

まとめ

ここまで、展示会で使用する装飾看板についてを解説してきました。

自社の展示ブースに来てもらうには、看板・パネルなどから興味や関心を持ってもらわなければなりません。そのため、看板やパネルの役割は非常に大きいものとなります。

ブース内の工夫も必要ですが、いかに印象的なデザインやキャッチコピーで来場者を集められるかにかかっています。タスクが多く大変な展示会への出展ですから、当然結果は出したいものですね。

上記のことを参考にしていただき、集客につなげられれば幸いです。

公開日:2022.12.23
カテゴリ:コラム

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