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有効求人倍率・新規求人倍率とは
2021.09.15
カテゴリ:データ

有効求人倍率・新規求人倍率とは

1:有効求人倍率・新規求人倍率とは
 −有効求人倍率とは?
 −新規求人倍率とは?
 −有効求人倍率の算出方法は?
 −有効求人倍率が高い場合・低い場合の意味とは?

2:データ活用の注意点
 −ハローワークでのデータになる
 −業種によって数値は異なる
 −非正規雇用の数値も含まれる
 −季節調整値
有効求人倍率・新規有効求人倍率とは

人事を担当される方、ならびに採用を担当される方、さらには就職活動を行う学生にとって気になるデータ


「有効求人倍率」


このデータから、現在の景気状況を見たり、採用活動の予測を立てたりすることができますが


今回はその「有効求人倍率」の計算方法や、数値の意味などを解説していきたいと思います。



有効求人倍率とは?


「有効求人倍率」とは、厚生労働省が月末に発表する「求人者1名に対し、何件の求人が出ているか」を表す数値になります。


この数値は、厚生労働省が全国のハローワーク(公共職業安定所)に申し込まれた


「有効求人数」「有効求職者数」のデータを集計したものが元になっております。


景気と連動して数値が変わることから「景気動向指数」として見ることができ


企業の経営において非常に重視されている指標の一つになります。


 


新規求人倍率とは?


「有効求人倍率」と併せて出てくる数値として、「新規求人倍率」というものがあります。


どちらもハローワークの「求職者」「求人数」データを元に算出される数値となりますが


計算対象となる範囲が異なります。


 


「新規求人倍率」は、【その月に申し込まれた求職者数】と、同じく【その月に受け付けられた求人数】を元に算出されます。


「有効求人倍率」は、【前月から繰り越された求職者数】と、【前月から繰り越された求人数】が加算された数値から算出されます。


どちらも人の需要と供給が見られる数値となり、景気の動向を示す一指標となりますが


「新規求人倍率」の方がより直近の景気や雇用状態を示す数値となっています。


 


有効求人倍率の算出方法は?


「有効求人倍率」は下記の方法で求めます


 


有効求人倍率=有効求人件数÷有効求職者数


 


例えば下記の例があったとします。



 


上段は100件の求人に対して100人の求職者がいる状態になる。


先の計算式に当てはめると、100÷100=1 となり「1倍」が有効求人倍率となる。


1人に対し、1件の求人がある状態です。


 


中段は100件の求人に対して50人の求職者しかいない状態になる。


100÷50=2 となり有効求人倍率は「2倍」となる。


1人に対し、2件の求人がある状態です。


 


下段は50件の求人に対して100人の求職者しかいない状態になる。


50÷100=0.5 となり有効求人倍率は「0.5」倍となる。


2人に対し、1件の求人しかない状態です。


 


有効求人倍率が高い場合・低い場合の意味とは?


さて、「有効求人倍率」の高い・低いが意味するものは何でしょうか。


先の計算から下記の状況が考えられます。


 


有効求人倍率が高くなると・・・売り手市場。求人<求職者。


有効求人倍率が低くなると・・・買い手市場。求人>求職者。


 


有効求人倍率が高い状態ですと


求人に対して市場に人が少ない状態ですので、企業側は他社よりも好条件で求人を出す必要があり、また人材が少ない中から選ぶ必要があるため


希望に合った求職者を求めにくくなります。


逆に求職者にとっては、好条件の求人が多く出ている状態になりますので、メリットが多くなります。


 


有効求人倍率が低い状態ですと


求人に対して市場に人が溢れている状態ですので、企業側は求職者をより厳選でき、有利な条件で雇用しやすくなります。


逆に求職者にとっては、競争率が高くなり、採用基準も高くなるため、就職先を見つけにくくなる状態と言えるでしょう。


 



データ活用の注意点

ハローワークでのデータになる


冒頭でもお話させていただきましたが、「有効求人倍率」のデータは厚生労働省が


ハローワーク(公共職業安定所)のデータを元に算出された数値となります。


よって、民間の人材紹介や求人広告などのデータは、このデータの中に入っておりません。


 


求職者が全員ハローワークを利用するという訳ではありませんし


スマートフォンが普及した現在では、簡単に求人情報がネット上で見られるので


ハローワークを利用しない方も多くいらっしゃいます。


 


ですので、あくまでも世間全般の求職者の流れと理解した上でデータ活用するのが望ましいと言えます。


 


業種や職種によって数値は異なる


「有効求人倍率」のデータは、すべての求人と、すべての求職者を元にデータは算出されております。


実際に採用したい職種によって、倍率は変わる点もしっかり考慮しておきましょう。


 


令和3年7月のデータを例に上げると


『専門的・技術的職業』での有効求人倍率は1.71倍となっておりますが


その中をさらに細分化して見ていくと


建築・土木・測量技術者は、5.27倍と売り手市場であり


製造技術者は、0.63倍と買い手市場になります。


 


特に中途採用では即戦力が望まれることが大半になりますので、中途採用でデータを活用する際は


職種ごとの状況を確認するようにしましょう。


また、「有効求人倍率」は職種別で倍率を確認することはできますが、求職者の資格・スキル・経験の有無などの


採用条件に合う人材がいるかどうかまでは分かりません。


 


あくまでも一つのデータとして使うことはできますが


最終的には実際に募集をかけ、応募状況を見ながら求人〜採用までの流れを構築していきましょう。


 


非正規雇用の数値も含まれる


「有効求人倍率」の算出で使われる数値は、正規雇用の他にもアルバイトや派遣、契約社員などと言った非正規雇用の数値も入っています。


厚生労働省のサイト内にて「正社員有効求人倍率」も確認することができますが、その数値には、派遣社員や契約社員を希望する求職者の数も入っておりますので


正社員だけの有効求人倍率ではないことを予め認識した上で活用しましょう。


 


季節調整値


季節調整値とは、季節的要因を省いた数値のことです。


人材にあてはめると、定年退職や雇用契約の満了の時期などがそれにあたります。


企業内で年間を通じた人事異動の傾向や業界の繁閑シーズンを予め除外し、計算した値になります。


厚生労働省では、現数値の他に、季節調整値のデータも公表しております。


例年の比較ではなく、あくまでも前月からの変化を正確に把握したい時に活用できるデータです。


 



公開日:2021.09.15
カテゴリ:データ